「あれっ?穴が空いてるじゃん!?」
テント泊登山から帰宅し、テントの掃除をしている時でした。
テントのボトムに小さな穴がいくつか空いていることに気づいてしまいました。
今回は、涸沢カールへの山行だったのですが、一晩中強風に見舞われました。
グランドシートは敷いてあったのですが、借りたコンパネの角とボトムが擦れて空いたのではと思われます。
命を守るシェルターであるテントに穴が空いてしまったら・・・想像しただけで恐ろしいですよね!?
とはいえ、易々と買い替えれるものではありませんよね?
と言うことで、この記事では、シームグリップという補修材を使った穴あき補修の手順、必要な道具などについて詳しく解説します。
きちんとメンテナンスし、次の登山も安心してテント泊を楽しめるように補修しておきましょう。


ギアエイドとは

アウトドアウェアやギアを修理・お手入れするメンテナンス用品専門ブランド。
野外でテントやウェアが破れるトラブルに遭遇したり、レインウェアに雨水が浸みて不快な経験をしたことは?アウトドアを安全で快適に過ごすには衣類や道具を常に良好な状態に保つことが重要です。
ギアエイドは簡単に道具をお手入れできるアイテムを取り揃えています。引用:ギアエイド
あのモンベルのオンラインストアでも取り扱いがあるメーカーですので、信頼のあるメーカーだと言えるでしょう。
シームグリップWPとは

そんなギアエイド社のシームグリップWPですが、テントはもちろんレインウエアやザック、タープなどの穴あきや破れの補修材です。
乾燥後も乾燥後も硬化することなく柔軟性があるため、柔らかい素材の補修に最適です。

シームグリップには、本体に取り付けて使う刷毛と小さなブラシと説明書がついております。
説明書には、日本語の表記もあります。

テントシームの防水処理、小さな穴や裂け目の修理、スリーピングマットの穴の修理の他にも、ブーツの補修にも使う事ができる様です。

ジェル状の補修材だから、縫い目や小さな穴にはいいけど、1cm以上の穴や裂け目にはパッチの方がいいでしょう。
ギヤエイドWPを使った補修方法
テントのボトムにコンパネの角と擦れて空いた3ミリほどの穴や、1ミリ前後の穴が複数空いてしまっている状態でした。
穴が小さかったので、透明のジェル状のシームグリップWPを選びました。

シームグリップWPのメリット
・透明のため補修箇所が目立たない。
・半永久的に完全防水。
・縫い目などの細かい隙間に入り込み防水できる。
・固まっても柔軟性があり、柔軟性が必要なウエアやテントに使用できる。
シームグリップWPのデメリット
・大きな穴は補修できない
・乾燥に時間が掛かる
それではシームグリップWPを使った補修の手順を解説していきます。
補修方法としてはたったの4ステップ。
1.補修部分をアルコールで脱脂および汚れの除去をする。

まず初めに、補修箇所の脱脂および清掃を行います。
説明書には、「イソプロピルアルコールを使って・・・」とあります。
同じようなウェットシートでもエタノールのものもありますが、便座除菌クリーナーはイソプロピルアルコールが使われているので、こちらを使用するのがベターでしょうが、そこまで気にしなくてもいいと思います。
僕は、普通のアルコール除菌シートで問題なく補修できました。
2.穴や裂け目の裏をテープで裏打ちする。

次に、テープで裏打ちします。
今回の補修はテントのボトムであり、外側からの水の侵入を防ぎたかったので、内側(テント内部)に養生テープで裏打ちしました。
シームグリップWPはジェル状の補修材ですので、裏打ちしておかないと、補修材が穴から垂れてしまいます。
説明書には「セロテープ等で・・・」とありますが、色がついており穴が見やすいので、緑色の養生テープが余っていたのでこちらを使用しました。

3.シームグリップで補修箇所を覆う様に塗布する。

いよいよシームグリップを塗っていきます。
チューブごと塗るような記事も出てきますが、綺麗に塗れないので僕は爪楊枝を使って塗りました。

付属の小さなブラシを使うのもいいと思いますが、繰り返し使えるか微妙だったのと、小さな穴が複数箇所あったので、僕は今回爪楊枝で塗布しました。

シームグリップWPですが、木工ボンドほどの粘度でした。
思っていたより伸びるので、塗りやすいですが、逆に垂れやすいので、注意が必要です。
4.8〜12時間乾燥させる。
最後に乾燥です。
シームグリップは8〜12時間補修部位を水平に保って乾燥させる必要があります。
水平にというのは、粘度が低く垂れてしまうからですね。
今回は、夏場で乾燥しやすい状況でしたが、念の為、12時間乾燥させました。


硬化後の表情は、ツヤがあり濡れているように見えますが、しっかり乾燥していました。
しっかり乾燥し、硬化していましたが、弾性があり、しなやかな仕上がりでよかったです。

裏打ちの養生テープを外した後はこんな感じ。
目立たずいい感じで補修できていました。

最大3ミリの穴と1ミリの穴が複数空いていましたが、このようにシャワーで防水性の確認を行いましたが、内部への侵入は確認できませんでした。
まとめ
シームグリップWPを使い、テントに空いた小さな穴の補修方法について綴ってきましたがいかがだったでしょうか?
非常に簡単に、しっかり補修することができました。
耐久性はこれから使っていかないと分からない部分もありますが、モンベルでも販売されている商品ですので、大丈夫だと思います。
このシームグリップWPの他にも、ギヤエイド社には色々な補修グッズがあります。
過酷な状況に晒される山岳テント!今後も何かとアクシデントがあると思いますが、補修しながら大切に使っていきたいと思います。