「あれっ! 剥がれてるじゃん!」
ゴールデンウィークに八ヶ岳の硫黄岳にテン泊で行き、帰宅後ドロドロになった登山靴を洗っている時の事でした。
残雪期ということチェーンスパイクを装着した影響か、片足のつま先部分のソールが剥がれてしまっていました。
購入後3年に入ってはいましたが、つま先以外にひどい劣化は見受けられませんでしたので、「いっちょやるか〜!」
ということで、Google先生に相談することに・・・
すると、アウトドアギヤを復活させる接着剤を謳う商品を発見!
その名は、エラストン社のリキソール!
これを購入し、登山靴の剥がれ補修をやってみましたので、レビューしていきたいと思います。
1.この記事で分かること
この記事では、実際にリキソールを使用し、登山靴のソール剥がれの補修の様子を写真を交えながら解説します。
オフィシャルにもない写真を交えた補修の手順や、補修後の出来栄えなど、生のレビューをすることで、迷うことなく補修に取り組めます。
2.リキソールってどんな接着剤なの?
「リキソール」は、アメリカのエラストン社が製造する接着剤です。
「アウトドアギヤを復活させる接着剤」ということで、「思い出のいっぱい詰まったブーツのソールが剥がれてしまった時に自分で修理できる接着剤です。」と謳っています。
ポリウレタン系の補修剤で、耐摩耗性、柔軟性に優れていますので、登山靴のみならず雨具に至るまで様々な素材(革・ゴム・木材・プラスチック・繊維・ビニール)に対応します。
好日山荘はじめ、山と渓谷社など数々の登山ショップでも取り扱いがあるということで、信頼できる商品だと言えると思います。
3.登山靴の寿命ってどれくらい?
登山靴は、歩くことがメインの登山において大地と接している唯一の装備ということで、最重要装備と言っても過言ではありません。
一般的によく言われる登山靴の寿命は5年前後と言われています。
僕の登山靴は約3年前に購入した「SIRIO P.F.431」
メーカーも「ポリウレタン素材は、製造後およそ5年を過ぎると使用頻度に関わらず空気中の水分などの作用で徐々に経年劣化します。また、5年以下でもご使用後のお手入れと保管状況によっては劣化が発生することがあります。」と注意喚起しております。SIRIO公式サイト
ソール・アッパー・靴紐などつま先以外にひどい劣化は見当たらず、ソールを曲げたりしても剥がれそうな様子はありませんでしたので、DIYでの補修をしました。
登山中にソールが剥がれることは非常にまずい状況になりますので、その懸念がある場合は、無理に補修せず、メーカーにソールの張り替えをお願いするか、買い替えをオススメします。
「アルプス縦走中に起きたら・・・」と考えるとゾッとしますね。
4.補修手順
それでは、リキソールを使った登山靴の補修を順を追って解説していこうと思います。
こんな感じで、つま先がペロっと剥がれてしまっております。
ソール接着手順
1.接合する部分の表面をきれいにし、接着部をやすり等で削る
2.リキソールを塗布し、約30分から45分位乾かし、各々を接合する
3.約24時間固定したままで置いておく
それでは、手順に沿ってやっていきたいと思います。
1.接合する部分の表面をきれいにし、接着部をやすり等で削る
隙間に小石や砂が入り込んでいたので、これを歯ブラシを使って取り除きます。
結構奥の方に砂が入り込んでいたので、思い切って開くところまで開いて掃除しました。
ヤスリは、ランニングシューズの補修剤に丁度いいのが付いてましたのでこれを使ってヤスリ掛けをしました。
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サンドペーパーは、ホームセンターに行けば1枚ずつ買えますし、数枚セットでも200円程度ですので、ご用意ください。
ペーパーの粒度によっては、石が剥がれて接合部に入り込んでしまう可能性がありますので、再度、歯ブラシで掃除した方がいいと思います。
2.リキソールを塗布し、約30分から45分位乾かし、各々を接合する
まずは、爪楊枝にリキソールを取り、塗り忘れがない様に隅々まで塗り込みます。
この状態で、30〜45分乾かします。今回は45分乾かしました。
45分乾かした後、接合するのですが、乾いた後剥がすことも考えて、マスキングテープを使用してガチガチに固定しました。強度はあるけど、剥がした後、ネチョネチョになるテープは避けました。
パックリ開いたつま先がしっかりくっつく様に、引っ張りながら貼って行き、補強で縦横入念に固定しました。
3.約24時間固定したままで置いておく
しっかり24時間放置した後の状態はこんな感じでした。
きれいにしっかり接着できました♪
テープを剥がすときもネチョネチョすることもなく狙い通りきれいに剥がせました!
まとめ
登山靴のつま先のソール剥がれをリキソールで補修してみたレビューはいかがだったでしょうか?
作業としては、非常に簡単で、耐久性の確認はこれからですが、仕上がりもキレイでしたし、簡単に剥がれてしまいそうな感じではありませんでした。
気になる点として2点。
まず、塗料の匂いはやはり刺激的なものがありました。取り扱い上の注意点として、トルエンが含まれておりますので、換気を充分に行ってくださいとありますので、ここは、屋外で行うことをオススメします。
次に、保管についてです。
口金やキャップ部分に補修剤が残っていると次に使う時に開かなくなることは分かります。
さらに、「日の当たらない乾燥した冷たい場所に保管してください。冷凍室を推奨」とのことです。
ちょっとこれは嫁さんに何を言われるか分かりませんので、僕としては、補修剤残りは出来るだけない様にして、キャップをする前にラップを噛ませた状態で保管することにし、次使う時に固まっていたら諦めることになりそうです(汗)
最後に、冒頭にも述べましたが、登山中にソールが剥がれることは非常にまずい状況になりますので、その懸念がある場合は、無理に補修せず、メーカーにソールの張り替えをお願いするか、買い替えをオススメします。
安全第一で、登山を楽しんで頂ければ幸いです。